REPORTS
2017 SUMMER REPORT
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代表理事よりごあいさつ
クラウドファンディング上でもご説明させていただきましたが、今回は今もなお復興地において大変難しい生活環境、家庭環境に置かれている生徒が中心の参加内容でした。皆様のご支援が大きな助けとなり、参加生徒ひとりひとりにとって一生の宝物のような貴重な経験をさせていただくことができました。ハワイのプロジェクトパートナーである、非営利法人ハワイシニアライフ協会 ハワイ-東北レインボープロジェクト実行委員会の皆様をはじめ、ハワイにおいて現在も広がるたくさんのボランティアの皆様の暖かなサポートをいただき、終始、笑顔でいっぱいの10日間研修となりました。
タロ芋畑での農業体験やイルカと触れ合うプログラム、ハワイの伝統文化である自然を敬うチャンティングやフラ、ハワイの郷土料理教室など、実際に手で触れ、声を出してリアルに五感で感じる体験や、戦艦ミズーリでの平和教育、音楽を通じてサポートしてくれた心あるアーティスト、エンターテイメント関係の皆様の心に響くメッセージ、三澤総領事はじめ在ホノルル日本国総領事館の皆様の大きなサポート、ハワイ島・ロジャースご夫妻が主宰されるブループラネット財団の自然再生エネルギー施設において近未来と遭遇するなど、日本では到底経験できない、ハワイならではの文化、精神に直に接することで、逆に日本という国を考える力、自分の中の心の芯を成長させていく意味では大変大きな役割を持つ経験となったのではないかと思っております。
最初は緊張してかたい表情だった子どもたちが だんだん心を開き、大声で笑い、仲間同士支え合うようになり、途中から震災での辛い話を自ら話し始めるなど、頑なだった心の扉が開いた瞬間が数え切れないほどこの合宿にはありました。同時に、自分たちはたくさんの人たちに支えられて生きているんだということを心の底から感じてくれた子どもたちの言葉や表情に出会う場面も度々あり、時に阿修羅のごとく邁進しなければならない私どもも何とも言えない、救われるような思いでございました。限りなく美しく、優しい精神に満ち溢れるこの出会い、経験で生徒それぞれの未来のあり方がポジティブな方向に確実に切り替わったと確信しております。
最後に空港で、このハワイ合宿の経験、おとなになってもずっと忘れないで。
ここを出発点として、一緒の未来は始まる。
これからもずっと私たちは繋がっているからねと、生徒ひとりひとりにメッセージしました。みんな目を潤ませていました。
繋がっているのは私や本団体、実行委員会だけではありません。震災から6年以上経過し、支援が集まりにくい現実と戦うこの震災支援ファンドを親身になって見守り、そして支えてくださった皆様、募金活動に行ってくださった皆様、各種団体、音楽、芸能、ファッション、アート業界の有志の皆様、個人でご支援くださった皆様、大切な友人、仲間たち、ご支援くださった皆様、それぞれの心に繋がっています。一緒にこのプロジェクトを進め、成功させ、成し遂げられたことを心からありがたく、そして心から光栄に存じます。
ありがとうございました。
2017年初秋 吉日
日本側主催団体
一般財団法人 オーバーザレインボウ基金
代表理事 かの香織
ハワイ-東北レインボープロジェクト 第2回教育合宿スケジュール
ハワイ-東北レインボープロジェクト
第2回教育合宿スケジュール
2017年7月22日 ~ 7月31日
Day : 1
東北より成田空港 出発 ・ ホノルル空港 経由 ハワイ島ヒロ空港 到着
Day:2
タロ芋畑の農業体験 ・ 動物飼育の自然体験
Day:3
世界遺産火山国立公園キラウエアツアー
Day:4
クリーンエネルギー研究所にて自然再生エネルギー学習
講師:ヘンク・ロジャース氏(ブループラネット財団代表)
ハマクアカルチャーセンター見学 ・ フラレッスン
Day:5
ハワイ島よりオアフ島へ移動
パールハーバー戦艦ミズーリ館内見学ツアー・平和教育レクチャー
講師:長谷部正寿氏
Day:6
ワイアナエ・ポート・ハーバーにてハワイの青少年たちと交流会
イルカ大学ツアー
ハワイの郷土料理実習
ポカイベイにてビーチ清掃
ハワイの青少年たちとバーベキューパーティ~国際交流プログラム
Day:7
ハワイ文化を体験しよう
レイづくり、チャントレッスン、マカヒキゲーム、フラレッスン
講師:長谷川マナ氏
Day:8
ワイキキでハワイ文化体験
日本国総領事館でのフェアウエルパーティーにて英語でのスピーチ
フラ、チャンティングの発表会
Day:9
ホノルル空港でのお別れセレモニー
ホノルル空港 出発
Day:10
成田空港 到着 ・ 東北へ
参加者からのメッセージ
▶ 今回の合宿では普段中々経験できない海外の皆さんとの交流が出来てとても身になりました。皆さんとても元気でいつも笑顔で声をかけてもらってとても嬉しかったです!自然保護活動や再生可能エネルギーについても詳しく学べたので、ハワイに行く前よりも関心が湧くようになりました。その他にも、ハワイ島の神話や、水素の力などたくさんの事を学ぶことができました!今回の経験をしっかり普段の生活に生かしていき、周りのみんなにも伝えていけるように頑張りたいと思います!そして、今回皆様のご支援のおかげでこのような体験ができたこと忘れずに、感謝の思いを忘れずに過ごしていきたいとも思います!
(小野くん/高2)
▶ この度はハワイ研修という貴重な体験をさせて頂き本当に有り難う御座いました。私はハワイ文化を学んだりハワイの人達とふれ合ったりしたいと思ってこの研修に参加したいと思いました。実際のハワイは自分が思っていたハワイとは全然違い、自然が豊かでとても綺麗な島だなと思いました。研修ではハワイの民謡を一緒に歌ったりフラを踊ったりその他にもハワイのいろんな島に行って沢山の体験を味わう事が出来ました。とても楽しかったです。機会が有ったらまたハワイに行きたいです。有り難う御座いました。
(高橋くん/高1)
ハワイと聞いたらリゾートと言うイメージが根付いていますが、「ハワイにはたくさんの地域や文化があってその地域毎にいろいろな人達がいる。」という事を体験と共に知り、ハワイは本当にいい所だと思いました。戦艦ミズーリでの平和教育を通して、学校などで勉強していた日本目線での戦争と今回の研修で教えていただいた、アメリカ目線での戦争の様子を聞いて、もう二度と戦争の惨禍が起こらないようにしなければならないと強く思いました。タロイモの雑草抜きやレイ作りなど、日本では絶対にできない体験を10日間に渡ってすることが出来ました。ハワイは自然エネルギーを使った発電などを使っていて、持続可能な社会づくりの先進国だと知り、日本もそんなふうになれればいいなと思いました。そうするためには、『1人1人が自覚を持つ』事が必要だと思いました。ただ生きるのではなくてよく生きる為にゴミ拾いや植林活動など自分に出来ることを精一杯やればもっと日本も持続可能な社会づくりが進むのではないかと思いました。私は、宮城県で震災の語り部をやっています。その語り部にも活かせる事が今回のハワイ研修で沢山見つけられたので、私は私なりに出来るだけ多くの人にハワイでの体験を発信していきたいと思います。今回のハワイ東北レインボープロジェクトに沢山の支援をくれた皆さん、私達にハワイの文化などを教えてくれた皆さん、本当にありがとうございました。 マハロ ヌイロワ !!
(武山さん/高2)
*参加者名は個人情報保護のため、姓のみの記載とさせていただいております
保護者からのメッセージ
▶ この度はとても素晴らしい貴重な体験をたくさんさせて頂きまして本当にありがとうございました。小学4年生で震災を経験した息子には引っ越しを繰返したり、転校したり辛い思いもさせてしまいましたが、環境が変わる生活に慣れたのか いつも前向きで新しいことにチャレンジする子に育ってくれました。今回のプロジェクトにも是非参加したいと強く願い、行けることになったときはとても喜んでいました。ハワイの大自然や文化に触れることができ、一番の思い出はイルカ大学だと教えてくれました。めったに出来ない体験をたくさんさせて頂きまして本当にありがとうございました。お世話になった方々にお礼を申し上げます。
▶ このプロジェクトに参加させていただき、本当にありがとうございました。帰って来てから少しずつ体験したことや感じたことなどを思い出しながら、楽しそうに話してくれます。どれも日本で普通に生活していたらできない体験なので、本当に参加できてよかったと言っていました。一緒に行った高校生の仲間とも、本人も驚くほど仲良くなれたようです。サポートしていただいた全ての皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。この経験を生かして将来の可能性を広げていってほしいです。
▶ 出発前の緊張した表情が、少しずつ変化していく様子がFacebookで確認でき安心出来ました。ハワイという恵まれた自然の中で沢山の経験をさせて頂き、英語を活かした仕事に就きたい…。と、漠然とした夢があったようですが、このプロジェクトに参加して人生観に変化があったようです。帰国後の第一声が「ハワイの大学に進学か留学したい!」でした。広い世界に目を向けるきっかけを与えて頂き感謝しております。スタッフの皆様、関係者の皆様、ご支援くださった多くの方々に心より感謝致します。本当にありがとうございました。
▶この度は、子供たちをハワイへご招待下さり、心から感謝申し上げます。私個人では、到底叶えてあげられないことであり、ご連絡を頂くまでは本当に諦めておりましたので、予想外のご連絡に子供より私の方が涙が溢れるほど喜びました。子供たちは、日本とは違った大自然や異文化、現地の皆様や現地の学生の皆様、そして何よりも間違っても関わることの出来ない素晴らしい博士や研究者の皆様にお会いすることが出来、直々に数日間を過ごし行動出来たことは例える事の出来ないほどの財産となりました。今回の経験は、今後子供たちの「どの様に生きるのか?」と言う場面での選択しにとても大きな良い影響を与える事と確信しております。息子は早くも「留学してみたい!」と考えているようです。
6年前の東日本大震災では、水も火も灯りも何も物の無い生活を経験し…私自身が目の前の光景を受け入れることが出来ず、幾度も自然と込み上げてくる涙を押さえきれず過ごした毎日を思い出します。同じく被災させた皆様が、物を求めて何処までも歩く姿…。町の中を往来する自衛隊の車…。ここは一体何処なんだろう…。どうしたんだろう…と思う日々でした。そんな中、沢山の他県からのボランティアの皆様が駆け付けて下さり、人の無償の心の暖かさに救われ、支えられながら今日まで来れました。子供たちの何も辛さを口にすることも無く、現状に対応し受け入れ前向きに生き様とする姿にもとても驚かされました。今回のプロジェクトは、その様な経験をした子供たちにとって、更に自分は地球に住むかけがえのない人間であり世界中の皆様に支えられ、また、自分自身も自然の一部として自然と共に生かされていることを実際に体験し感じ取る事が出来た大きなきっかけとなったことと思います。「どんなことが起きても、何処へ行こうともこの地球上に生きる限り自分は一人じゃないし、言葉が通じなくても何とかなる!」と言うことの体験を色んな角度から経験させて頂いた事に、心から感謝申し上げます。子供たちが、今回の経験を我が物で終わらせること無く、多くの人に影響を与える人となってくれることを期待したいと思います。この度は、本当に貴重な経験をさせて頂き、ありがとうございました。
▶ 出発の日、不安と期待を胸に日本を離れた7月22日。言葉では言い尽くせないほど沢山の経験を積んだ事だと思います。まだハワイに行ったことすらのない知人、友人、そして自分自身の為にも今後の生き方に是非参考にして欲しいと思っています。実は親としても、大変貴重な時間を過ごしました。そしてそれは産まれてからこれまでの子供の成長と親になるという意味の深さを学びました。同時に私自身の亡き両親の深い愛情を思い出し、重ね、親となった自分をなおずっと見守り続けた両親に感謝し過ごした10日間でもありました。最後に、支援していただいた関係者様、現地スタッフの皆様ありがとうございました。
*保護者名は個人情報保護のため、無記載とさせていただいております
ハワイ-東北レインボープロジェクト実行委員会からのごあいさつ
去る7月22日 から7月31日 までの10日間、「ハワイ−東北レインボープロジェクト」(NPOハワイシニアライフ協会(略称:HISLEA)主催 による)の企画として、震災復興県・宮城県の高校生10名を対象にハワイに招待する合宿型/交流型ハワイ教育旅行が催行され、7月31 日に全員が事故も無くかつ元気に帰国しました。
このプログラムでは、ハワイの美しい自然を満喫しながら、またアロハスピリット溢れるハワイの人たちと交流しながら、東北復興県の子どもたちにハワイの共生社会、平和と サステイナビリティについて学んでもらうことを目的としています。 またハワイの青少年との交流もプログラムに組み入れ、国際交流体験をしてもらうことも企図しています。今回もこの交流はハワイの高校生たちの積極的なリードもあり、東北の子どもたちにとって貴重な異文化交流体験となりました。
このレインボープロジェクトはクラウドファンディングをはじめ、日本とハワイにおけるたくさんの方々からのご寄付、そして食事や宿泊施設、教育プログラム、イベントなど、 様々な形でご支援いただいた皆様の暖かいご協力なくしては実現できなかったツアーです。
これからもハワイシニアライフ協会は、”平和”と”サステイナビリティ”の考えをテーマに、広く自然と人への思いやりを持つ心、アロハスピリットを東北復興県の子どもたちに向け伝えるこのハワイ‐東北レインボープロジェクトの活動を続けて参りたいと考えております。今後とも変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
ハワイ側主催者
ハワイシニアライフ協会
ハワイ-東北レインボープロジェクト実行委員会代表
大久保良市